「不安から自信へ」わずか数ヶ月で店の雰囲気もスタッフの表情も如実に変化を遂げた。大阪中心部近郊に位置する日米礦油(株)Dr.Drive古市店は長い伝統があり、地域に密着した優秀店である。今回このお店が昨年の12月、意を決して取組んだ事業、それが手洗い洗車と高額コーティングだった。

従来の洗車メニューを一新し、快洗隊メニューを導入。今までの機械洗車中心のスタイルから「見せる洗車」である極上手洗い洗車を実践した。すでに車検販売やカーケア商品での収益アップは結果を得ていたが、手洗い洗車と高額コーティングに本腰を入れるのは初めての挑戦だった。

のちに「果たして成功するのだろうか?」という不安の方が大きかったと、井上マネージャーは語っている。また洗車担当の北さんも蒼白な面持ちだったと記憶している。会社からのバックアップと両氏の熱心且つ勤勉な姿勢に、スタッフ全員の心が動かされ、連日の深夜に及ぶ特訓が行われた。技術力の向上が自信に変わった頃には、お客さまの方から声がかかるようになり、洗車・コーティング目的のみで来店するお客さまも急増した。

キーパーコーティングや室内清掃の受注も増え、安く早くのSS洗車店から、丁寧でキチンとキレイな技術店へと変貌。クリスタルキーパー・アクアキーパー等による着実な収益アップに伴い、接客力の向上も図った。また電話予約を確立させ、コーティング作業でのお客様の待ち時間の減少と、給油ラッシュ時の洗車顧客の見逃しに功を成した。結果、本格導入から半年間で前年から300万円アップという見事な実績を刻んだ。

取材に訪れた時のスタッフの表情は、今もなお続けられている夜間練習の成果もあり、自信に満ちたすがすがしい笑顔だった。半年間を振り返りつつ井上マネージャーは今後をこう語った。
「とにかく新たな客層が増えました。特にアクアキーパーやダイヤモンドキーパーを施工に来られるお客様は新規の方ばかりで驚きました。スタッフ一人一人の技術の均一と洗車脳作りが一番の難関でしたがそのスタッフに支えられてこそ確立した洗車力です。今後は洗車を柱にし、高額洗車の強化を切り口により一層進化したいと思っています。今年の12月は500万円突破が目標だ」

伝統を壊すのではなく、伝統の上に確立した新たな洗車とコーティング部門。希望の溢れるDr.Drive古市店の今後の躍進は間違いないだろう。