車検ステッカーを使用し、
新車買い替え顧客に効果的にアプローチ
車検市場は年々競争が激しく、値段も下がる所まで下がった。とはいえ、油外収益の確保を目指すのであれば、当然今後も車検を積極的に獲得せざるを得ない。さらに、そのタイミングを活かしてコーティングを獲得してみてはいかがだろうか?

顧客との接点を生かしたSSの車検販売

SSはこれまで、本業であるガソリン販売に加え、「車検」を獲得してきた。左表の「自動車分解整備業業種別売上」によれば、SSを中心とした兼業事業者は、売上げの14%前後のシェアを獲得しており、うち車検は40%と売上げ全体に占める割合も大きい。

これはお客様の来店回数の圧倒的優位から、車検販売を獲得してきた数字である。お客様との接点を最大限に活かした商品であるということがうかがえる。

コーティングの施工タイミングは車購入時と車検

では、ここでコーティングについて考えてみる。高額コーティングの施工する時期は圧倒的に車購入時が多い。快洗隊の調査では高額コーティング(ここではクリスタルキーパー以上の商品とする)を購入した人の41%が車を新たに購入した人である。これは車に対する価値感が高く、これからのカーライフに期待しているからであろう。

次に、注目したいのが施工した人の10%の人が車検前及び車検後であるということだ。これは次の車検までの2年間のカーライフに対する気持ちなのであろう。

そこで、高額コーティングを購入する人の5割を占めているこの2つのタイミングでSSが獲得できる方法を提案する。

先手必勝

高額コーティングにいえることは"先手必勝"であることだ。
「SSへの圧倒的来店回数」と「SSの車検時期を掴む習慣」、「SSの車検時期を掴んでいる記録」を活かし、先手必勝の手を打つ。

顧客へのアプローチとして、主に(A)来店顧客を対象に声がけを行うパターンと(B)車検顧客名簿に対してDMを送付するパターンが考えられる。まず、(A)(B)のそれぞれに対して、どのような手法で行うか検討する。

次に、受注を高めるための販売方法としてどのような手法が効果的かも検討する。

声がけによるコーティング案内

SSへの圧倒的来店回数の強み

言うまでも無く自動車サービスの中で圧倒的来店回数を誇っているのはSSである。そして車検販売に代表されるように、多くの商品を店頭でのコミュニケーションで獲得してきた。この点からいえば、コーティングについても同じであり、今後、販売を拡大できる可能性は充分ある。近年、SSのセルフ化が著しいものの、カーケアに力を入れている店舗では、給油のお客様に対してもスタッフが積極的に声がけをしており、成功店といわれる店舗では、接客トークを高めるためにスタッフの訓練を行うなどの努力を怠らない。

車検ステッカーを見る習慣

SSでは、車検の時期が近づいているお客様には、車検の案内チラシの配布が日常的に行われている。それに合わせてコーティングの案内も行っていくのである。これまで車検の案内をしてきた店舗であれば、それほど負担は大きくなるわけではない。当然「車検ステッカー」を見る習慣もきちんと身についている。わずかな工夫ですぐに取り組めるはずだ。

コーティング販売接客トーク

国内の自動車保有台数は乗用車(軽自動車を含み)で5700万台あり、この内新車登録は300万台である。簡単に計算すれば、新車でない5400万台のうち、半分の2700万台がその年に車検を受けることになり、毎月にすれば225万台だ。この数は全体の比率から言えば4%で、つまり毎月100台の内4台が車検の対象となる。この車検対象の方に声を掛ける。

声掛けが基本。
(STAFF)
「車検近づいていますね。」 「もうお決まりですか?」

(お客様)
「うん。」 「いつもやって貰っている所でやってもらうんだ。」

(STAFF)
「そうですか。」ここで終わってしまうといつもの通り。

ここからはコーティングを紹介する。
(STAFF)
「車検受けた後コーティングしませんか? あと2年お車と一緒にいるわけですから。」
「当店のコーティングは・・・・・。」

声がけによるコーティング案内

SSの車検時期を掴んでいる記録として有効な活動がDMによる告知。そもそも、車検販売をおこなっているSSなら、顧客の車検月情報を持っているはずだ。当然のことながら、そのリストに対し、車検案内のDMを送るであろう。このDMをコーティングに活かしてはどうだろうか?車検のDMを送るけど反応が少ないとお悩みの方。見慣れないコーティングのDMが多くの興味を引くことだろう。ちょうど買い替えを考えていた人には最高の情報になるはずである。

車検との組み合わせによる
コーティング販売方法

車検の時期が来ているお客様はいくつかのパターンに分かれる。

1.車検を「当店で」受けてそのまま乗り続ける人

当店で車検を受ける人に対しては、2通りの販売方法がある。

一つ目はダイヤモンドキーパーなどのコーティングを車検の見積もりに入れる。そして、値引きも考慮した提案型として取り上げる。

二つ目はキーパーコーティングを車検セットの中に入れてしまう。特典として施工し、受け渡す時にメンテナンスをキッチリ説明する。車検でのコーティングを後のコーティングサイクルのスタート地点にしてしまうのだ。快洗隊はこのやり方だ。

2.車検を「他店で」受けてそのまま乗り続ける人

他店で車検を受ける人にはコーティングの説明をする。チラシなどが渡せると有効だ

3.車検を機に車を乗り換える人

車検を機に車を買い替える人がいちばん高額コーティングに近い。ディーラーの見積もり交渉の際にわれわれのコーティングの知識が入っていれば、間違いないチャンスだ。あらかじめメンテナンスを含め当店なら大丈夫ということをきっちり説明しておく。

また、「次は何を買うのですか?」なんて言葉を掛けるのも当然有効だ。「色は?」からコーティングの話に持っていけば最高のアピールになる。「白色だったらアクアキーパーが絶対おススメです!」なんて言葉はキット耳に残るはず。とにかくディーラーで車を契約する時までにしっかり情報を伝えらること。車を購入した後、お客様は絶対戻ってくるはずである。

アルバイトでも自身を持って

車検販売を自信を持って行う為には車の知識がかなり必要である。しかし、コーティングなら、パンフレットを一度熟読してもらう程度でも十分説明が出来るはずだ。

スタッフにまったく知識がないのでは困るが、店長がある程度のコーティングの知識を教育する。決して、むずかしいものではない。さらに自分の車を施工してみることも大切。「キレイになる」ことを自分で体感できれば、セールストークにも説得性が増すであろう。自信をもっておススメできることが販売に一番有効であることは言うまでもない。

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