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Vol47: 2005年10月7日発行
INDEX






がんばっているお店たち
川端石油(株)
Dr.Drive志村橋店
(株)一光東北支店
ルート4北上給油所

株式会社快洗隊
今月の実績
総括
刈谷店 知立店
安城店 北神戸店
相模原店 鳴海店

快洗隊、店舗の成長を追跡する。その2
たった102坪・最小の快洗隊、北神戸店の場合

11ヵ月の苦悩の後に黒字転換、その後13ヵ月で累積赤字解消の軌跡
 
●改善の結果
  1. 店舗を改造し、存在感を大きくし、お客様に知sっていただけるようになった。
  2. 予約制により、待ち時間のストレスをお客様に与えないですむようになった。
  3. お客様の心理が「待たされる時間」から「待てる時間」に変わったためだろう、またゲストルームの居心地が良くなったこともあり、ゲストルームに滞在していただけるようになった。その結果、私たちの作業を見ていただけるようになった。
  4. そして、私たちの作業の高品質 さを、お客様に認めていただけるようになった。
    そういう改善の結果か、2004年7月、ようやく洗車売上が200万円を越した。

実際、お客様が増えると狭い店には活気があふれ、「繁盛店」になる。狭い店という悪条件が、逆に活気となって威力を発揮し始めたのである。

ここからの北神戸店は次に引用した山迫大介マネージャーのコラムにあるように、お客様からの見方が変わったようである。

百聞は一見にしかず

その方はいつもご利用いただいている方で、ホワイトキーパーフルコースを施工されました。いつも車を置いて行かれて数時間後に取りに来られます。ですから当店の作業をご覧いただいたことはありませんでしたが、あるとき、その間お客様はゲストルームで作業をジーッと見ておられました。

そして作業が終わり、確認していただいた時に、「いつもこんなに丁寧に作業してくれてたんですね。今度はコーティングだけじゃなく、洗車だけでも寄らせてもらいます。」とおっしゃって、笑顔でお帰りいただきました。

今回のできごとで、見ているお客様を納得させる「魅せる洗車」の大切さを再認識しました。

流行っているから来た

「店の前を通って、流行っているから入ってみたんだ。」先日ご来店されたお客様がおっしゃった言葉です。
キレイにしてくれるって聞いたから来た、とか、友達に紹介されたから来た、とはよくお聞きしますが、流行っているから来た、というのは初めてでした。

やはり行列のできるラーメン屋には入ってみたくなるのでしょうか?


売上を劇的に増やし、経費をグッと減らす

洗車売上が200万円を越すようになり、単月で採算がとれるようになったのは2004年7月。

キチンと目的を持って「改善」することで粗利を伸ばし、経費は計画的につかい、極力カットすること。この、経費を上げずに粗利を上げるという、商売として当たり前のことができると、こんなにも違うということが損益表からわかっていただけよう。

粗利前年対比204.6%となった2005年4月も、経費は対前年比98%に抑えることができたのである。
経費削減のポイントは次の3点。

  1. 総労働時間をきちんと管理すること。
  2. 計画に基づかない思いつきの販売促進行為はしないこと。
  3. 行き当たりばったりの改善をしないこと。

これだけである。
このうち2.3は変動経費についての取り組みで、1の総労働時間管理は人件費の管理の取り組みである。

総労働時間は、まず毎月の粗利金額目標を決め、次に目標とする人・時間当たり粗利(労働一人・一時間あたりの粗利)で割って決まる。これに見合うよう、マネージャーがシフトを組む。人・時間当たり粗利は店によって差はあるが、北神戸店は、「改善」開始当初3000円/時が目標であった。
現在は4432円/時(2005年8月実績)となっている。

そして販促、たとえばチラシ配布も、お店が「お客様に来てほしい」という店の都合で打つことは無意味であった。そうではなく、お客様が「洗車をしたい時期に欲求を掻き立てる目的で」打たなければ価値がないということでもある。
お店に手を加えることも、あくまでもお客様の目から見てどうか、ということを大前提として取り組まなければならないということである。そうでない「改善」は、単なる自己満足となるのだ。

ともかく、この時点から開業以来11ヵ月で溜まった累積赤字を解消し始めることができた。


単月黒字体制へ、ついに累積赤字を解消

今年、2005年8月、ついに累積赤字を解消!これからは収益店として、洗車品質の維持、接客レベルの維持、そして商売としてお客様を「あきさせない」努力を続けていけば、積み重ねの商売としての妙味をどんどん出せると思う。

誰でも陥りやすいことだが、自分たちのために「こうしたい」と思ってやったことはほとんどの場合うまくいかない。反対に、相手のために「こうしたら良い」と思うことを実行すると、その結果はきちんと返ってくる。

北神戸店は、立上げ当初お店を「忙しくしたい」とだけ考え、さまざまなことを行ってきた。しかしそれは売る側の都合であり、買う側のお客様の気持ち・都合を考えるべきであった。そして、その視点に立ったいくつかの改善によって、赤字運営から累積赤字を一掃するところまで持ってこられたのだ。2年間の北神戸の数字を見ていると、お客様が「望むこと」をどれだけ徹底してやれるかが、成功のポイントであることがわかる。

 

快洗隊北神戸2年間の実績と損益表 (クリックで拡大)


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