INDEX
 
なぜアクアキーパーを売り出したのか!
- アクアキーパー導入店の現場の声
- 施工されたお客様の声
 
快洗隊4軒同時オープン
- (有)車楽 車楽快洗隊
- (有)IJP 快洗隊和泉店
- (有)アイビー石油 快洗隊空港インター店
- (株)快洗隊 快洗隊相模原店
 
大成功の上海展示会
- 快洗隊が中国で広がり、キーパーは世界ブランドになる。
 
がんばっているお店たち
- 伊藤忠エネクスカーライフ中国株式会社 牟礼給油所
- 共同石油株式会社 SS JOY陣中
- 中島商店 荒浜西SS
 
世の中調査隊
The Question!

- テーマパーク

 
今月の実績
- 全体総括
- 刈谷店
- 知立店
- 安城店
- 北神戸店
第13回 テーマパーク
 長期休暇の時期に必ず行き先候補地となるのが、テーマパークをはじめとするレクリエーション施設だ。
 遊園地、テーマパーク、レジャーパークの主な施設は全国に数多あるが、採算が取れている施設は非常に少ない。特に第三セクターで運営されるレジャー施設が経営破たんをするケースが相次ぎ、今更のようにその事業計画性が問題視されている。
 こうした中で、独壇場となっているのが東京ディズニーリゾート。その来場リピート率は98%と聞かれる。
景気回復の兆しが見えはじめ、人も動き出した。その人々を集めようと、様々なテーマを持った施設が様々な工夫を凝らし集客に血道をあげている。こんなテーマパークは今どうなっているのか。
テーマパークいろいろ
 第三セクター運営のレジャー施設の多くが苦しい経営を強いられている業界環境下、細分化されたテーマを軸にした施設が全国に登場している。
 ペットをキーワードにしたもの、食をキーワードにしたもの、おもちゃやゲームがテーマのもの、温泉テーマパークなど、身近で馴染みのある事やモノがテーマとなっている。
 なかでも目に付くのが「食」をテーマにした施設。麺類、カレー、ギョーザというラインナップを見ると、いかにも庶民の色合いが感じられる。関西在住の方はご承知だろうが、アミューズメント機器販売や施設企画のナムコが運営する「大阪ヌードルシティ〜浪花麺だらけ〜」(事業主体は南海電気鉄道)は、平成15年10月に大阪球場跡地に開業した。ご当地麺の殿堂をテーマに北海道から九州までの名店10店に加え、600種類以上のご当地麺を集めたミュージアムショップ「ご当地麺博物館」で構成されている。初年度来場目標を150万人としていたが、開業半年の平成16年4月で早くも200万人を突破した。食い倒れ大阪のなせる技か、施設が魅力的なのか、訪問者の声が聞きたいところだ。
 ナムコはこれ以外にも「餃子スタジアム」(東京池袋)も展開しており、食にゲーム感覚を持ち込んでいるかのようである。
 やはり生活文化や流行に追従した感があるのが、動物やペット絡みのテーマパーク。家族で訪れる施設の草分け的な存在だった動物園は、年々入場者が減りパンダでも居ないことには客引きもままならない。代わって人気を博しているのが犬や猫と触れ合える場所というわけだ。犬や猫に芸をやらせるのを見ると、いささか無情な気がするが、人間主体の社会ではビジネスが優先し致し方ないことなのだろう。かの「ムツゴロウ王国」も、北海道中標津町から東京あきる野市に移転すると今年1月に発表されたが、キツネや野ねずみから感染するエキノコックス症への対策等について一部マスコミが中傷めいた報道をしたために計画が延びている。動物の命のためにも万全の体制を取っていると言うムツゴロウ王国でも世論には勝てない形だ。都会の子どもたちにも動物に親しんで欲しいということらしいが、ひとつのビジネスとしてはリスクも見え隠れする。

大型レジャー施設
 ふんだんに遊べる、一日では遊びきれない、これがTDR(東京ディズニーリゾート)の真髄だ。客のココロを捉える術がある。
 先に細分化されたテーマパークのことを書いたが、一施設の年間入場目標が1,000万人に到達する施設はほとんどない。西の雄になるべく開設されたユニバーサルスタジオジャパンの平成15年度入場者数は989.9万人。1,000万人目前のように見えるが、この数字には格安入場券(何回でも入場可)というからくりがあり、有効入場者数としては18%ほど少ない数字になる。
 一方、東京ディズニーランドを運営するオリエンタルランドが発表した平成15年度のランドとシーの入園者数は合計で2,547.3万人。20周年を迎え、年間企画を開催したことが奏功したと言われるが、それにしても20年間、衰えを見せないのはやはりガリバーである。2つのパークの累計入園者数は3億3,541万人。日本の全人口の二倍に手が届く。
 これまた第三セクターの長崎ハウステンボス。平成13年に一旦閉園しているが、ここは住居地と一体化していることから何某かの活路を求めてきた。テーマパーク跡地は地元西彼町が買収し、料理学校を造る。地方自治から地方自治へのバトンタッチになるわけで、西彼町の今後の運営手腕が試される。
 四国最大のレジャー施設、レオマワールドも瀬戸大橋開通を見込んで香川県の観光スポットとして平成3年4月にオープン。ところが来場者が伸びず10年持たずに休園となった。負債額1,400億円を抱え平成15年に民事再生法適用の申請。ここの再生を買って出たのは、食材大手の加ト吉、香川県の大手スーパーマーケットチェーンのマルナカ、岡山市に本部があるおもちゃのテーマパークを企画するおもちゃ王国の4社連合会社。新しい手が加わり、再生が期待される。

顧客満足とビジネス
 採算度外視では運営はままならない。三セクで始めた全国各地の大型施設が、何を根拠に事業計画をつくりオープンしていったのか、そこには民間の厳しい経営は微塵も無く「やれやれ失敗してしまった」で終わっていいものか。
 ある生花販売会社は、リゾート施設やテーマパークにある農園で花を栽培してもらうシステムを供給している。栽培の指導をし、育った花は買い取る。観光商売は水もので、どうあがいても売上がままならない時期は避けられない。そんな時期に売上の幾許かを確保したいのはどこの施設でも同じである。施設に必需とされる花を、経費として消費するだけのものとしてでなく生産性のある仕事にするというアイデアは他でも活かせそうだ。
 オリエンタルランドの社長が事あるごとに従業員に言うこと、『100-1=0』。百人の従業員がいて頑張って仕事をしていても、そのうちの一人がちょっと気を抜いて失敗してしまえば全ての信用も安全も消え去ってしまう、と。
 常に新しい一日であり、常に新しいお客様が相手であるから初心を忘れるなとも受け取れる。慢心から生まれるものは何もないばかりでなく、逆効果に繋がるリスクこそが潜んでいる。どのような仕事でも相手がある。顧客の満足はビジネスの基本だ。失敗する施設と生き残る施設にはこんな基本的な理解に大きな開きがあるのかもしれない。キャスト(従業員)はゲスト(顧客)に楽しみや便利さ、驚きや感動を与え続ける努力を怠れないのだ。
広報室 近藤 由紀子