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 タクシードライバー
悲喜こもごも |
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昔は「雲助」などと呼ばれ、住所不定の浮浪者を指すような扱いだったが、タクシー運転手のたわいもない話しを聞くに付け、現代の運転手は智恵も知識も豊富な人が多いのに驚かされる。医者などとは違い、個人情報を保護する義務はないからか、有名人を乗せた「自慢話し」や、著名な人の定宿の情報など得意げに話す運転手もいる。しかも仲間うちでの情報交換が結構綿密で、街のネタには詳しいというのは定説である。
タクシードライバーが、それらの豊富な経験をしてマスコミで活躍するというのも往々にしてある。昨今では、「タクシードライバー」でインターネット検索をすれば、かなりの数がヒットし、面白いキャラクターの運転手さんが登場していたりする。
そんな中で、誰もが「あぁ！」と感じるタクシー乗車時の素朴な疑問に答えるものがあったので、ご紹介しよう。これは「タクシー相談」という名前のサイトで展開されている乗客の質問に現役ドライバーが回答するものである。
■相談内容：ある番組で「タクシーが止まる直前にメーターがあがった場合、その分とメーターとの差異は運転手が会社に請求できる！」と言っていたが、本当に払わなくてもいいの？
■こたえ：旅客運送契約上では支払をしなくてはいけません。これは、決まりを杓子定規に通すか、サービスを先行して弾力的に対応するかはそれぞれの会社が決めることです。
こういう具合に、実質現場の判断や決めごとを持ち出して、軽快に回答してくれているものもあれば、乗務員の立場で、タクシードライバーになろうとしている人へ、如何に大変で収入の低い業界であるかを、切々と語るページもある。
いずれにしても、人間相手の商売だ。百人百色の見知らぬ人間を相手に、閉ざされた空間を共有することが最低条件で、この現実が息苦しいと感じるのであれば務まるものではない。
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