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●『差不多』との決別
 その話しの後、染色工場の社長、紡績工場の社長、ダンボール会社の社長と一緒に食事に出掛けた。なんと紹介されたその3人の社長とは、テストをしていたとき野次馬だと思っていた人のうちの3人だった…

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 食事を前に、どうも皆箸が進まない。おやっと思っていると、紡績工場の沈社長が口を開いた。「私達は今回のタオルのことで、さんから何度も何度も相談を受けました。その真剣さに私達は動かされました。イメージ画像


かなり高い仕入れになりますが、綿花のまとめ買いを決めたのもさんの熱心さに負けたからです」。ほぉぉぉ。


「中国工業製品には『差不多』という言葉がつきまといます。でもこれからは、『だいたいでいい』は通用しない。安いだけでなく、良いものを作らなくては世界には通用しないことを肌身に感じています。製品は価格においての競争だけではない。

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安いだけでなく製品そのものの品質に競争力を持たないと、今後は勝っていけません。品質が良いものを作る力を、お互いの力を合わせて持つようにしていこうと。そうしてさんが熱心に進めている『洗車のタオル』作りに皆が協力することになったのです。『差不多』と決別したいのです」。


 えらい事になってきたな〜。正直そう思った。私は洗車用のタオルがどうしても欲しい!と思って、注文を付け続けただけなのに、国際競争力がどうの、『差不多』がどうの、それ一致協力だとか、知らぬうちにすごいオオゴトになっとる…。こりゃ必死でタオルを売らにゃいかんなぁ。しばらくはタオル屋か。そう思いながら目の前のおいしそうな料理に手を出したらヒンシュク買うよなぁ、でも腹の虫はグルグル鳴いて要求していた。

 
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